introduction

熊本地震をきっかけにハンドボールをやめた高校生のマサオは、
SNSに投稿したかつての写真が思いがけずバズったことから、
「#ハンド全力」のアカウント名で復興の盛り上げ役となる。
真相を伏せたまま全国から受け取る“善意”。

SNSは廃部寸前の男子ハンドボール部を
助ける救世主になれるのか―!?

頑張るのは苦手だけど、“頑張ってるフリ”なら誰にも負けない清田マサオを演じるのは子役時代から活躍する加藤清史郎。現在18歳となった彼が、現代の若者の必須アイテムであるSNSと格闘しながら成長する男子高校生と、全身で向き合っている。そんなマサオの幼馴染・岡本を、『天気の子』(19)の主人公・森嶋帆高(声)で注目された醍醐虎汰朗が演じ、絶妙な軽やかさでバディ感を醸し出す。男子ハンドボール部の熱血部長・島田には、藤田貴大(マームとジプシー)の演出による「書を捨てよ町へ出よう」の主演で鮮烈な俳優デビューを飾った佐藤緋美。SNSに依存するダンサー志望・蔵久には『犬鳴村』『峠 最後のサムライ』(20)などの公開作が相次ぐ坂東龍汰。弱小ハンド部を戦略面で支える七尾次郎に、国民的人気子役から大人の役者へと変貌しつつある鈴木福。再起をはかるハンド部に復帰する片山と、クラスのムードメーカー的存在である林田には、共に熊本でのオーディションを勝ち抜いた磯邊蓮登と岩本晟夢が抜擢。そして県外でハンドボールを続けるマサオの親友・タイチには『シグナル 100』(20)の甲斐翔真など、ネクストブレイク必至の若手俳優が集結した。

一方、SNSに懐疑的な女子ハンドボール部員・黒澤に、河瀨直美監督の最新作『朝が来る』でも主要キャストに名を連ねる蒔田彩珠。女子ハンド部のエース・七尾には、ベルリン国際映画祭でW受賞を果たした『37 Seconds』(20)や村上虹郎とのW主演作『ソワレ』(20)の芋生 悠。また、男子ハンドボール部顧問・吉牟田を『恋人たち』(15)の篠原 篤、厳しくも情の厚い女子ハンド部顧問・市川を安達祐実がつとめた。さらに、マサオの兄とその恋人を仲野太賀と志田未来、両親をふせえりと田口トモロヲが演じ、息の合った夫婦ぶりを見せている。

監督は『アフロ田中』(12)で長編映画デビュー以降、若者の青春と併走してきた松居大悟。本作ではオリジナルの脚本を佐藤 大と共同で書き下ろし、舞台となった熊本県でオールロケを敢行。どうにもならない現実やSNSに翻弄されながら闘う高校生たちの姿を、キャストたちに迫るヒリヒリした肌感覚と、大人ならではの優しさとユーモアをたずさえた目線で、活き活きと描き出した。

震災から三年がたち、世の中が東京オリンピックを控えて沸く中、マサオたちは熊本の田舎町で生きる自分たちの「今」を、ハンドボールを通して全力で発信する。「とどけ。つながれ。あの時のように」。バズって、走って、恋をして。カッコ悪くても声を出して、体当たりでぶつかって、心のパスをつないでいく。そのボールはきっとスクリーンを超えて届くはずだ。

近日公開